『日本で一番悪い奴ら』(監督:白石和彌、2016)

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己の正義、組織の正義、社会の正義のなかで翻弄される(といえばあまりに受動的だが)男の話。

柔道しか知らなかった垢抜けない男が、警察に勤め、警察としての正義(=数字)のために反社会勢力と関わりをもち、取引を重ね、汚れていくさまが描かれています。

 

正しさというものはあくまで相対的なものでしかなくて、それを「絶対」と信じ込むことは、ひとを自らの正しさに溺れさせることになる、というお話でしょうか。

あ、だめですね。特殊から一般を導き出すようなことしか書けない。映画の感想書くの下手かよ。

 

さ、さておき。

綾野剛が主人公・諸星の20代から50代(おそらく)までを演じているんだけれど、まあ、なんというか、すごい俳優ですね……。

新人の頃・やくざまがいのことをしていた頃・覚醒剤に手を出してやつれた頃で、声の堕し方、身体の運びがぜんぜん違う。服装やひげによるものもあるだろうけれど、本当にそれらしく見える……。

 

論文やら評論のような文章ばかり書いていたせいかわからないですけれど、主観的な感想を書くのがものすごーく苦手になってますね……。

演技の巧拙やら脚本の構成、あらすじ、一般化の果ての教訓、映像の演出についての記述なんかを極力避ける形で「感想」書くように心がけます。まずはそのために練習していきたい。もっと感性で映画を観たいのです。